過活動膀胱(OAB)の問診
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泌尿器科を受診すると、まず問診が行われます。問診票が使われることもあります。また、検査のうち、尿検査や血液検査は一般的に、初回受診時に行われますが、他の検査は症状などに応じて、適宜行われます。

1)問診
泌尿器科を受診して、まず行われるのが問診です。どんな症状があり、それによって日常生活にどの程度の支障があるのかを、できるだけ具体的に話します。
2)国際前立腺症状スコア(I-PSS)
前立腺肥大症が疑われるときの問診では、「国際前立腺症状スコア(I-PSS)」という、WHO(世界保健機構)が1995年に定めた問診票がよく使われています。具体的な症状と、その程度を点数化することで、自覚症状を把握することができます。

国際前立腺症状スコア(IPSS:International Prostate Symptom Score)
どれくらいの割合で次のような症状がありましたか | 全くない | 5回に1回の割合より少ない | 2回に1回の割合より少ない | 2回に1回の割合くらい | 2回に1回の割合より多い | ほとんどいつも |
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この1か月の間に、尿をしたあとにまだ尿が残っている感じがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
この1か月の間に、尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
この1か月の間に、尿をしている間に尿が何度もとぎれることがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
この1か月の間に、尿を我慢するのが難しいことがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
この1か月の間に、尿の勢いが弱いことがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
この1か月の間に、尿をし始めるためにお腹に力を入れることがありましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
0回 | 1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回以上 | |
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この1か月の間に、夜寝てから朝起きるまでに、ふつう何回尿をするために起きましたか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
スコア合計 | 点 |
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QQLスコア
とても満足 | 満足 | ほぼ満足 | なんともいえない | やや不満 | いやだ | とてもいやだ | |
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現在の尿の状態がこのまま変わらずに続くとしたら、どう思いますか | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
スコア合計 | 点 |
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3)質問票「OABSS」
過活動膀胱が疑われるときの問診では、 過活動膀胱症状質問票という質問票がよく使われます。症状について4つの質問があり、答えの選択肢に0~5点の点数がつけられています。
出典: | 過活動膀胱診療ガイドライン |
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編集: | 日本排尿機能学会 / 過活動膀胱ガイドライン作成委員会 |
発行: | ブラックウェルパブリッシング株式会社 / 2005年発行 |
4)排尿日誌
尿の状態をさらに知るために、排尿日誌をつけてもらうこともあります。1日のうち、トイレに行った時刻、尿の量、尿意はどれくらいだったか、水分の摂取量はどれくらいだったか、などを記録していきます。排尿日誌をつけることで、その人の尿のトラブルの特徴や傾向がわかり、診断や治療をより適切に行うことができます。