過活動膀胱(OAB)の症状・原因と治療法

多くの方が悩んでいる病気

過活動膀胱は「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気です。最近の調査で、とても多くの方がこの病気で悩んでいらっしゃることがわかりました。

過活動膀胱とは?(症状)

過活動膀胱は「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気です。最近の調査で、とても多くの方がこの病気で悩んでいらっしゃることがわかりました。

(1)急に尿意をもよおし、漏れそうで我慢できない(尿意切迫感)
尿意切迫感

(2)トイレが近い(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
人がトイレへ行く回数は、日中で5〜7回、寝ている間は0回が正常と言われています。日中8回以上トイレに行き、夜間も1回以上おしっこのために起きるようなら、それは頻尿(夜間頻尿)と言えます。

(3)急に尿をしたくなり、トイレまで我慢できずに漏れてしまうことがある(切迫性尿失禁(尿漏れ))
尿意切迫感だけでなく、場合によってはトイレまで我慢できずに尿が漏れてしまうこともあります。
切迫性尿失禁

患者数

40歳以上の男女の8人に1人が、過活動膀胱の症状をもっていることが、最近の調査でわかりました。実際の患者さんの数は、800万人以上ということになります。この中で、切迫性尿失禁がある人は、約半分でした。

過活動膀胱の有病率
出典:本間之夫ほか:日本排尿機能学会誌:14:266-277, 2003

原因

過活動膀胱には、脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経のトラブルで起こる「神経因性」のものと、それ以外の原因で起こる「非神経因性」のものがあります。

(1)神経因性過活動膀胱(神経のトラブルが原因)
脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病などの脳の障害、脊髄損傷や多発性硬化症などの脊髄の障害の後遺症により、脳と膀胱(尿道)の筋肉を結ぶ神経の回路に障害が起きると、「膀胱に尿がたまったよ」「まだ出してはいけないよ」「もう出していいよ」「膀胱を緩めるよ(締めるよ)」「尿道を締めるよ(緩めるよ)」といった信号のやりとりが正常にはたらかなくなります。その結果、膀胱に尿が少ししかたまっていなくても尿を出そうとしたり、「締める」「緩める」の連携がうまくはたらかなかったりして、過活動膀胱の症状が出るのです。

(2)非神経因性過活動膀胱(神経トラブルとは関係ない原因)
○骨盤底筋のトラブル
女性の場合、加齢や出産によって、膀胱・子宮・尿道などを支えている骨盤底筋が弱くなったり傷んだりすることがあります。そのために排尿のメカニズムがうまくはたらかなくなり、過活動膀胱が起こります。

○それ以外の原因
上記以外の何らかの原因で膀胱の神経が過敏にはたらいてしまう場合や、原因が特定できない場合もあります。いくつかの原因が複雑にからみあっていると考えられています。この原因の特定できないものや加齢によるものが、実際には最も多く存在しています。

診断と治療

排尿に関係した症状などで日常生活に支障がある場合、まず医療機関を受診しましょう。一般的に初診時に行われるのは問診です。どんな症状で困っているのかを具体的に伝えましょう。過活動膀胱かどうかを調べるための過活動膀胱スクリーニング質問票(リンク)や、過活動膀胱の症状の程度を調べるための過活動膀胱症状質問票(OABSS)という簡単な質問票があります。これらの質問票が診断のために使われることがあります。問診以外には、膀胱の状態を調べるための検査を行うこともあります。排尿に関係した症状があるからといって、必ずしも過活動膀胱とは限りません。他の病気の可能性も含めて確認するための検査です。初診で行う検査は、主に、腹部エコー検査(残尿量の測定)、血液検査、尿検査などです。これらは比較的簡単な検査です。不安がらずに早めに医療機関を受診しましょう。
過活動膀胱の検査には他に、尿流測定、パッドテストストレステストなどがあります。

治療には薬による治療と薬を使わない行動療法といった治療法などがあります。

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